『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団』感想。やはり食わず嫌いは良くない
北極で手に入れた謎の巨大ロボットパーツ。
鏡面世界を作り、そこで自在に巨大ロボットを操縦。
巨大ロボットを追ってきた謎の美少女。
侵略者『鉄人兵団』が地球を襲来。
街への被害を回避するため敵を鏡面世界へ誘いこむアイデア。
たった4人で圧倒的多数の敵兵団と戦う緊張感に、戦力差を補う工夫。
全くの別世界ではなく日常の延長にありそうな、それでいてやはり特殊な鏡面世界で敵ロボット軍団とのバトルという展開が熱い。
そんな『旧』が好きなので『新』は何となく避けていたのだが、観てみたらやはりと言うか…めっちゃくちゃ面白かった。
以下、新旧の比較
■ここが良かった
・リルルが可愛い
単に好みの問題だが『旧』に比べるとリルルが圧倒的に可愛い。
ピッポの登場というよりはジュドを仲間にする方法についてとなる。
『旧』では巨大ロボット・ザンダクロスの頭脳であるジュドを"改造"する事で強制的に仲間にした。地球の危機に悠長な事は言っていられないが、仲間となったジュドは同胞である鉄人兵団と戦う事になるのだから見方によっては結構エグい。
『新』ではジュドに新たなキャラクター「ピッポ」を設定。改造による強制ではなく、のび太との交流や友情で仲間になった点が非常に良かった。
・思いやりの心
鉄人兵団の先祖のロボットに人を思いやる心をインプットする事で、しずかちゃんとリルルは未来を変えた。
『旧』は単にプログラムを入力しただけだが、『新』はリルルの心の象徴である星というアイテム使った事で機械的な作業感が軽減したように思う。
■ここは残念
・ミクロス…お前…
『旧』では活躍したんだけどね。
・最終決戦の描写が弱い
この戦力差で正面から激突するのはどういう判断?
・「あなたは今、天使になっているわ」のセリフカット
名台詞なのに、何故このセリフをカットしたのか…。
・挿入歌「わたしが不思議」が無い
まぁこれは仕方がないのだが、この歌めっちゃくちゃ好きだった。
・リルル消滅時、しずかちゃんが絶叫し悲しみを爆発させるシーンがなくなった
これも無くした理由が分からない。『旧』と比較してだが、しずかちゃんとリルルの関係が薄まった印象。
■ここはモヤモヤする
・「メカトピアも地球のような…天国のような世界に…」というリルルの言葉
人の良い所にだけ触れたリルルは「人間の住む地球は天国のような世界なんだ」と思ったわけで、生まれ変わって地球に来た彼女はどう感じたのだろう。何も知らずにいた方が幸せだったのではと考えてしまう。
新旧を見比べてみるとそれぞれに良い点、残念な点、モヤモヤする点もあるが
全体としては『新・のび太と鉄人兵団』は素晴らしすぎるリメイク作品だと思った。
やはり食わず嫌いは良くない。
他の新ドラも観てみようと思った次第。
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