今日も明日もラーメン食って映画を見る

贅沢は言わないから毎日映画を見たい。あとラーメン食いたい

『ラーメン食いてぇ!』感想。シンプルな塩ラーメンが映す、食=生のシンプルさ。

「人って何でこんなにラーメンに惹かれるんだろうなぁ」
劇中の言葉に頷かずにはいられない。

 

感情をストレートに表したタイトルに共感が持てる本作、原作はwebマンガだそうで。

機会があれば是非そちらも拝見してみたい所。



映画はヨレヨレのオッサンが木の棒を杖に広大な自然の中を歩くシーンから始まる。
続いて、今にも屋上から飛び降りそうなおじいちゃんに、手首にガラスの破片を当てる女子高生。

 

死を覚悟した者、人生に絶望した者、愛する人を亡くした者…。

ん?観る映画を間違えたか?

大丈夫、これはちゃんとラーメンのお話。
しかも冒頭で登場した「もうダメだ」と思った人達がラーメンによって再び生きる力を得るアツアツの物語なのである。


その後、自殺未遂をした女子高生(中村ゆりか)は祖父(石橋蓮司)のラーメン店『清蘭』を継ぐ決意をする。
地味になりそうな修行シーンも石橋蓮司のラーメン語りと多様で華やかな中村ゆりかの私服姿で全く退屈しない。
さらには葵わかなの美味しそうな食事シーンに、食欲を刺激する塩ラーメン。
この画面の圧に耐えられるか!?


ヨレヨレのオッサンが叫ぶ。
「清蘭のラーメン食いてえ!」と。

 


■結論

死の淵に瀕してラーメンへの執着で生への気力を取り戻すとはラーメン好きとして大いに理解できると共に、残念ながら自分はそんな一杯に出会えていないのでとても羨ましく思ってしまった。

 


※映画『ラーメン食いてぇ!』の公式サイトでは中村ゆりか葵わかなよりも長い片桐仁のコメントが記載されているが、「荷物が届かない!」「酸素が薄い!」「共演の山羊がオオカミに食べられる!」などの撮影裏話が楽しめるので是非。